美食の国フランスでは、今も地方ごとにお母さんの味
がしっかり守られています。生クリームでやわらかく
煮た薄切りのジャガイモをチーズといっしょに焼き上
げたこのグラタンもそのひとつ。アルプスの山々に囲
まれたドフィーネ地方の代表的なママンの味です。
じゃがいもは、ドイツやフランスでは主食代わり
ともいえる食材。でもこんなに広まったのは18
世紀後半からのことで、度重なる飢餓から国民を
救うためまずドイツで栽培が進められ、フランス
でもルイ16世が盛んに推奨しました。
けれども、芽に毒があること
が誇大に恐れられたりしてな
かなか普及せず、王妃マリー・
アントワネットに宮廷舞踏会
でジャガイモの花を身につけ
させたり、ジャガイモ畑の警
備を甘くして、わざと庶民に
盗ませたり、いろんな作戦で
広めたそうです。